□第42回夏(2016年)

●今年も夏休み中のひとり留守番を少しでも減らすために、「どうする?」の問いに「行きたい!」と即答でした。期間の長いやまびこ村の参加もできるよ、とアドバイスしてみたものの、昨年の料理コースが楽しかったようで、今年も料理コースでお世話になりました。2日間煮込んだカレーのおいしさを長々と話してくれました。ギターがほしいんだよなぁ……なんて言いだしたのは大いに影響を受けた証拠でしょうね。[宮城県仙台市Mさん]

●今回で6回目の子ども会参加でした。ダウン症を持っているため、行動はゆっくり、言葉も多くは話せないので、毎年みんなの後を必死でまねて、追いかけて、がんばりました。帰宅した後には、いつも「楽しかった」と、よく思い出していました。この夏は、多くの仲間がくれた励ましや助けが心の中に強く残っていて、家に帰ってからも、感謝の気持ちや他者を思いやる心を見せるようになり、大人になった様子に親としてもとても嬉しく思いました。[茨城県つくば市Rさん]

●子ども会より帰ってきてから「自分はこうしたい」と表現することが増えました。「午後からは友だちと遊びたいから、午前中に今日の宿題終わらそう」と言った時は耳を疑いました。行く前は怒られないと着手しなかったのに!希望を叶えるためにどうすればよいか、自ら考えられるようになったことは大きな収穫です。[埼玉県狭山市Kさん]

●アルプスのお迎えに行って一番驚いたことは6年生の娘が解散式の時に泣いて歌が歌えなかったことです。普段クールな娘で、感情を出して泣くことがあまりないので、初めは車酔いをしたとか、体調が悪いのかと思いましたが、近くにいたリーダーに声を掛けられたら、止まらなくなるように涙が出てきて私も気づきました。解散した後、終わってしまうのが、皆と別れるのが寂しかった……と。私ももらい泣きしそうでした。そして、そんな感情が湧き、抑えられなく涙が出せた娘を嬉しく思いました。[埼玉県富士見市Iさん]

●大人からの指示ではなく、皆で考える……というキャンプの在り方に共感してぜひ参加させたいと思ったのですが、正直、障害のある子も一緒にって、どこか無理があるのでは?と思ってもいました。帰宅後自ら「一人の例外もなく助け合える……ってスゴイよね!」というので、でも車イスの子って大変そうだよね?と返したところ、「そうでもないよ。3人来てたけど。○○はオモロイよ~!話合うわ!」とフツーに一人の友だちとして接することができたようで、そしてそれはリーダーたちの舵取り(指示ではなく)が上手なんだろうと感じました。[東京都町田市Aさん]

●1年生の夏から参加していた娘も、6年生になり「今年で最後かな」と言いながら参加を決めていました。4年生の夏の子ども会に集合場所で行くのを拒み、大泣きし、説得されていった経緯がありました。楽しかったと帰ってきたものの、5年生は不参加でしたので、今年も本人に任せ、パンフレットだけ渡してありました。徐々にアルプスでのいろいろな思い出や、それまでの歌集を出して、歌ったりと本人の中で動きがあったようです。良かったなと思っていたのですが、出発の3日前、雲行きがあやしくなり、「母さんは行ってほしい?」「キャンセルして」「行きたくない」などと言い出し、少々困りながら、「自分で決めていいよ」と本人に委ねておきました。すると、出発前日、楽しそうに行ってからのことを想定しながら荷物を準備し始め、とても穏やかに出かけて行きました。自分の中で葛藤し、折り合いをつけ、決めて出かけて行った娘に感動し、バスの中の娘に手を振りながら涙が出ました。もちろん、帰ってきた娘は、一日中アルプスの出来事を喜々として話し続けました。リーダーや仲間とのやりとりで感じた思いや、自然の中でのすてきな体験の数々を語り、伝えてくれました。そして、自分で決めて動く、という意志も強くなったように感じています。アンケートを書きながら、「来年も行けたら行こうかな」と行っています。難しい年頃の娘の大きな成長を見られました。 [神奈川県横浜市Oさん]

●一人っ子ということもあり、なんでも自分の思いが通ると思っていた息子が、再会した時にはポロリと涙を見せて「ぼく、がんばったよ」と誇らしげな表情をしていました。苦手なことはなるべく避けようとする今までの姿はどこへやら、すっかりたくましくなり、友だちの良いところを見つけるのが上手になり、それを言葉として表現し、伝えることができていたことには感動!![富山県魚津市Sさん]

●娘の通う小学校は全児童が4名という、とても規模の小さな学校です。そのため、大勢の子どもたちと一緒に遊ぶという経験がほとんどありません。キャンプを通して、色々な個性を持った子たちがいることを肌で感じ、多様な考え方に触れてほしい、また、大勢の子と思いきり遊ぶという経験をしてほしいと思い、参加させました。行く前は「お母さんがいないと寂しい。行きたくない」と言う一方、「楽しみな気持ちも半分くらいある」と気持ちは揺れ動いているようでした。実際、見送りの時は、とても不安げな顔をしており、正直、私も心配になりました。一人っ子で、甘えん坊な娘がどんな表情で帰ってくるのか、楽しみと不安とで複雑な気持ちで待っていました。帰ってきた娘は、私のところに走ってくると、「夜寝るときに寂しくて、2日めも3日めも4日めも泣いちゃったの」とまず話してくれました。でも、その後、楽しかったことをものすごい勢いで話し始めました。その表情は生き生きとしていて、寂しくて泣いたけれど、楽しいこともたくさんあったんだなぁと、嬉しくなりました。[岐阜県郡上市Kさん]

●去年よりもゲームをたくさん覚えて帰ってきて、家族に教えてくれました。歌や身振り手振りだけで、これほど楽しく遊べるゲームがあるんだと、親の私が驚いてしましました(普段、友だちと遊ぶというと、どうしてもTV、携帯型ゲーム機になりがちなので)。班のみんなで遊んだことが、とても楽しかったようです。帰宅途中、自宅が見えたら、とても切なそうな顔になって「また(アルプスに)行きたいな」と言っていました。大人になっても忘れない、本当に楽しい時間を過ごしたんだと思います。[愛知県名古屋市Tさん]

●解散式の後に、昼食を食べようとウロウロしていて、本人含む3人娘を連れて、下りのエスカレーターに真ん中の子と私は手をさっとつなぎ、一番下の子とタイミングが合わず乗ってしまった私。するともう一段下にいた本人が一瞬の判断でエスカレーターを逆に4段ほど登って一番下の子と手をつなぎ降りてきてくれた。一瞬の出来事で、私は1、2秒フリーズしてしまったのに、本人はキャンプに行ってとっさの行動をする力をつけていて、感動しました。この判断力はすごいと思います。アルプスでリーダーたちの姿を見て、もしくは助けてもらった人がピンチの時に助けてあげられる力。日常ではあまりないことですが、優しさと勇気の芽をぐんぐん大きくしていってほしいです。[滋賀県彦根市Hさん]

●初めての参加で15日間というのは大変勇気が必要でした。会の理念に共感し、娘にすすめた私ですが、小学校最後の大切な夏休みの15日間を、親、兄弟と離れてキャンプへ行かせて本当に良かったのか……と参加している間、親の方が不安になってしまうこともありました。“連絡がないことが良い知らせ”“娘は友だちと楽しく頑張っている”と、自分に言い聞かせていました。15日後、京都駅で帰ってきた娘を見た瞬間、晴れ晴れとした成長した表情を見て、やりきったという自信を感じることができ、キャンプへ参加させて間違いではなかったと思いました。そして、私自身が一番、子離れできていなかったと反省しました。参加後、大きく変化したということは今はわかりません。が、キャンプでの話を10日ほど経った今でも、写真を見たり思い出しては嬉しそうに話してくれます。キャンプで教えていただいた歌を口ずさみ、妹たちへも教えています。充実した15日間を過ごしたことがよく分かります。キャンプへ行くと決断した娘、行くためにたくさんの夏休みの宿題を一生懸命にした娘、15日間を乗り越えた娘、この経験は必ず娘の力になると信じています(キャンプから帰り、食べる量が増え、食べるペースが以前より早くなりました)。[大阪府枚方市Nさん]

●主人が子どもの頃にお世話になり、とても良い経験をさせてもらったと、いつか息子にも参加させたいと思っていたアルプス子ども会。初めての参加でしたが、行く前から「源平合戦って何~~?」「パパのときはどうだった??」など、不安や期待を親子で話する姿を見て、同じ経験をする者同士の特別なつながりだなぁと嬉しく感じていました。(中略)よく聞くのは、リーダーのシューズの話。一人っ子で、自分が大きくなるイメージがあんまりなかったと思われる息子が、「俺が16歳になると高校生?」「シューズは大学生なんだよ!」など、自分も将来成長して、リーダーたちのような大人になることを意識できたキャンプだったのかと思います。帰宅後も、今まで何をするにも「○○していい?」と私の許可を取っていた息子が、自分の判断でごはんの支度を手伝ってくれたり、後片づけをしてくれたり……。自分の判断で行動していいんだ、という自信がついたんだろうなと感じました。今までなかなか子ども自身に任せきれていなかった自分の子育てを反省。失敗してもいいから、どんどん挑戦させてみようと私自身が変わらないといけないなと思いました。[大阪府和泉市Fさん]

●今回が4回目の参加です。今まで頂いてきた写真はいつも自信のなさそうな、おどおどした顔で写っていましたが、今回は眉がキリッと上がり、強気に見えました。親にもはっきりと口答えするようになり、「アルプスに行けば泣くのはわかっているが行く」と言える強さも備わった気がします。今まで他のご家庭のアンケートを読んでは、「他所はすごいなぁ、帰ってきてすぐこんなに変わるんだ……」とうらやましくも思っていましたが、我が子は我が子のペースで、アルプスを糧にしているようです。苦手なお友だちも一方的に非難しない、知らないお友だちでも友だちになりたがる、年の大きいお兄さんお姉さんを怖がらない、土まみれ草まみれも平気……これらはどれも、アルプスのお陰と思っております。[岡山県岡山市Nさん]

●不安な涙を流しながら、バスに乗り込んだ娘でしたが、帰って来たときは少し呆けたような神妙な顔でした。新幹線に乗り込むと、ポツリポツリと話をしはじめ、そのうち止まらなくなり、その生き生きとした姿を見て、“良い体験ができたのだなあ”としみじみと感じました。行く前とちょっと変わったなと思うのは、自己主張が強くなったことです。どちらかというと、自信が持てずクヨクヨしてしまう性格ですが、“これは嫌”というところを更に強く出せるようになったのは、少し自信がついたからだと思います。[広島県呉市Tさん]

●愛媛県からの参加で、遠隔参加送迎を利用しました。搭乗時間が迫るにつれ、だんだん口数が減っていくのを心配しながら見送りました。行きの飛行機から見送る家族が見えなくなったら涙が出たそうです。しかし、行っている間はとても楽しかったようです。帰ってすぐはいろんなことがあったり、疲れているせいか、具体的な話がありませんでしたが、日が経つにつれ、こうだった、ああだったと話してくれます。異なる年代の子どもと親元を離れて、よい刺激になったように思います。[愛媛県松山市Hさん]

 

□第41回夏(2015年)

●1、2年生でせせらぎ村、今回はやまびこ村でお世話になりました。楽しかった事をたくさん話してくれますが、「大変だったところは?」と聞くと「みんなで話し合って決めるところ」、「良かったところは?」と聞くと「みんなで自由に決められるところ」。家庭では目に見える変化はまだありませんが、仲間と自由に作り上げる力や楽しさが、今後学校生活等で生きてくることを期待しています。食事作りでは主に火熾しや火の番をしていたようですが、家の食事を食べながら、食材や味つけ、作り方等を聞いてくるようになりました。少しずつ料理も教えていきたいと思います。来年は「もっと長いのに行く」そうです。[埼玉県上尾市Oさん]

●今回初めて、帰って来てすぐに来年も行きたい。と言っていました。荷物のつめ方も、「こうすればよかった」「来年は自分で考えていれていく。」と体験を生かそうとする姿が見られ成長を感じました。名札も自分で作っていくとはりきっています。一年生で、みんなと同じように出来なかったことも多々あったようですが、次はできるようにしたいと前向きな様子がうれしかったです。[埼玉県戸田市Yさん]

●夏のアルプスに4回参加させて息子の変化も少しずつ見れました。息子は自分の気持ちを伝えるのが苦手な子でしたが、今では好き嫌いを言えるようになり、喜怒哀楽も備わりました。あと少し積極的になりました。学校で「誰もやる人いないならやります!」と言って、学芸会の主役のひとりになったり、委員会の委員長になったり。息子から聞いた時はびっくりしましたが、人の為に何かできるようになったんだな、と思いました。成長期の中で親と離れて過ごす大切さを知りました。少しずつたくましく自立したように思います。あと2年連続誕生日をアルプスで迎え、みんなに祝ってもらった事、とても喜んでいました。[東京都大田区Hさん]

●息子は友だちと関わることにあまり積極的でなく、親として日頃からなるべく多くの人と関わる経験をさせたいと思っていたことから、数年前に友人からアルプス子ども会のことを聞き、ぜひとも参加させたいと思っておりました。子どもが帰宅後は大変だったこととして、毎回のごはん作り、トイレ(自分でも書いていますが)のことを言っていますが、お土産で買ったマグカップを大事に使っていたり、こんなことがあったと楽しそうに話してくれたり、と色々な経験ができた7日間だったのでは、と思います。くじでトイレそうじ担当になり、臭いし、虫が死んでいてイヤだったと話していたので「じゃあ、トイレそうじが大変だ、ということをみんなに話してみたら?」と言ったところ、普段だとこちらから働きかけろと言うと困ったような苦笑をするのですが、「うん、次は言うよ」とあっさり言っていたのでびっくりしました。言ってもいいのだという場を作って下さっているからでは、と思いました。今の世の中、意見の相違、トラブルは乗り越えることが大切ということを頭では分かっていても、いざ現実の場では空気を読んで衝突を回避することが、大人も子どもも当たり前のことになっているように思います。指示をすれば簡単なことをみんなの意見を拾って合意を作っていくことは大変なことと思いますが、それらひとつひとつのことを丁寧にして下さっていることで、子ども会での経験が参加した人たちそれぞれの糧になっているのではと思いました。[東京都目黒区Oさん]

●川遊びを楽しみにしつつも、お友だちが出来るか不安を抱えての初参加でした。結果、同じ班の子、お布団を並べ寝た子、ラフティングで一緒になった子など、多くの機会の中でお友だちが出来たようで「自分で言うのもなんだけど、初めて会う人とお友だちになれて、すごいと思う!!」との言葉が聞かれ、自信を得た誇らしげな表情を見て、参加して良かった!!と心から思いました。参加後の変化といえば、一年半前から通っている水泳教室で、初めてのお友だちが出来たことです。以前は「ここは水泳を習うところ」と本人も言っていたように、他者との関わりはなく、対人に慎重な方なので、驚きました。[東京都世田谷区Sさん]

●今回初めての参加でしたので、目に見える変化は、まだこれからしばらくして出てくると思うのですが、先日学校に行く際、いつも荷物が多いとき、自分でうまくまとめられずにいたのですが、私がまとめるように言わなくても上手にまとめていました。「一つにまとめようと思って……」と、自発的に行動していたので、キャンプのお陰だなーと思いました。登校の際、お天気がはっきりしない日、まだ雨は降っていないけど、歩いている途中に降るかもしれないと言い、「この方が楽だから」とカッパを着て行きました。キャンプのお陰で“生活の知恵”がついたのだと感じました。[愛知県常滑市Kさん]

●甘えたい時、素直に甘え「大好き」と言い表現するようになりました。以前は、はずかしがりや甘え下手で、自信たっぷり甘えてこなかった。夫婦で心配していました。生活面では以前から自立していましたが、片づけに取りかかる時間が早くなった!よく会話に「そっか~○○はそうなんだね~」が多くなりました。アルプスの影響だな~と感じました。詳しくはあまり言わないけれど、とても楽しかった、おいしかったのは間違いないようです!!帰りの解散式で泣くのをぐっとこらえていたのを感じました。「また行きたいですか?」「行く!」だそうです。[滋賀県彦根市Hさん]

●少し関東弁になって帰ってきて驚きました。色々な地域のお友だちといっぱいお話ししたんだなと感じます。歌もたくさん覚えて、「ポケット」(編注:オリジナルソング歌集)を見て歌い続けています。すてきな歌詞ですね。「こうしたい」「ああしたい」とはっきり伝える力に磨きがかかりました。空気のにおいが違うねん、マッチを自分でつけられてん、と五感でアルプスを感じたり、チャレンジしたいことをたくさん話してくれたり、寂しくて泣いたことも(笑)伝えてくれました。帰ってから、「ママへずーっとあえないでさみしかったよ。またいっしょにせいかつしようね。」とお土産で買ってきたアルプスのメモ帳に書いて渡してくれました。子どもなりの思い、気づきを感じました。私も初めて4日間離れて、再会したときは涙が出そうでした。子どもを信じることを学べました。[奈良県天理市Yさん]

●キャンプ後1週間ほどは、「あっ!今長野の匂いがした気がする!」とか、「班のお友だちどうしているかなぁ、また会えるかなぁ」と、キャンプの余韻に浸っていました。徐々に普段の生活に戻ってきましたが、この、日常と非日常の間にいる時間も、心が大きくジャンプしている感じがします。帰宅直後のハイテンション。楽しかった思い出のマシンガントーク。その後、日常とのギャップでちょっとイライラしだします。毎回。そして急に心が落ち着きだした時に、妹や家族に対して、一段深い思いやりを見せてくれます。アルプス子ども会は、子どもだけでなく、私たち親にとっても、心の学びの場だと改めて感じています。[奈良県磯城郡Kさん]

●4月生まれのためいつも自分が先に立ち、場を仕切りたがったり、友だちに命令したりどちらかというといつも自分の思い通りになりがちな友だち関係が多いのですが、今回はそうはいかなかったようで大変だったようです。でも大変な中でも楽しい事をいっぱい見つけられたようです。リーダーや班長に憧れをいだき、いろいろな感情を味わった様です。楽しすぎておかあちゃんのことちょっと忘れてたわと、たくましく、水筒をラッパ飲みする姿に母は目が点、生きる力はアップ、女子力は低迷といったところでしょうか(笑)。[大阪府大阪市Tさん]

●弟とのケンカは相変わらずですが、した後に謝る様になりました。イライラした時に自分でおさえようと努力している様になりました。何よりも、アルプス子ども会で何事も楽しく盛り上げることを学んだといって、学校でもそうするようにしてると本人が言っていて、本当に素晴らしいことを教えてもらったなと思います。[兵庫県宝塚市Yさん]

●今まで外ではおりこうさんに我慢して、家では妹たちにきつくあたる暴君でした(三姉妹の長女)。が、アルプスから帰ってきてから、妹たちの目線になって、優しく関わってくれる事が増えました。習ってきた手遊びや歌をまじえながら、楽しそうに子ども部屋の片づけやそうじをリードしてくれる姿に心底驚き、感動しています。[岡山県赤磐市Tさん]

●以前から思い通りにいかないと怒ったりスネてしまったりという事が多かったのですが、帰る道中、「思い通りにいかなくても、怒らないようにする」と自分から言ってくれました。〈中略〉時々、「チョコバナナ食べれるようになったよ!」「ペグが上手にできたよ」「夜泣いたよ」「川あそびでジャンプできんかった」と話してくれます。[広島県東広島市Hさん]

●日本のキャンプ参加は初めてでした。年代の違うお子さんとも楽しく過ごせた様です。ホームシックになった低学年のお子さんをグループのみんなで励ましたり、協力して何かをみんなと成し遂げる喜びも感じた様です。障害を持つお子さんが参加されていたことを「僕はとても良いことだと思うんだ」と言っていたのが印象的でした。[アメリカSさん]

●同じ日程から帰ってきた妹といつも通りの大げんかを始め(家に帰ってきて、緊張がとけたせいか……)、と思っていたら、大泣きする妹の背中をさすってなだめ、謝り始めた。いつもは仲裁に入ってもなかなか「ごめんね」が言えないのでビックリしました。[スペインEさん]

 

□第40回夏(2014年)

●空港で久しぶりに見た顔は子供らしい明るい表情で、充実した時間を過ごしたことがすぐにわかりました。楽しかったことも困ったことも全部「自分のためになった」と受け止めている姿に成長を感じました。周囲への感謝の言葉がたくさん出てくるようになりました。[北海道札幌市Mさん]

●本当に楽しそうに帰ってきてくれたことが一番うれしかったです。一緒に行った姉と突然朝ごはんを作っていたことが、今までになかったことでびっくりしました。また、帰ってきて本人の口から「お母さん、テレビやゲームとかより、こうやって遊んだほうがずっと楽しい」とキャンプの感想を言ったことに、それに気づけたことに「おぉ」と感動してしまいました。[青森県弘前市Yさん]

●「これで夏のアルプスは卒業。次は高校生リーダーで戻ってくるから!」。夏のアルプス3年目を終え、解散式の後リーダーに挨拶している息子は、何かをやりきったような清々しい顔をしていました。あまり状況が把握できていないまま突然11日間のB組に参加した1年目、もう一度B組に参加したいと本人の希望で挑んだ2年目は、6年生ながらも班長に推薦され、力を振り絞って抜け殻のようになって帰ってきました。そして3年目のB組は、自ら班長に立候補して班長を務める傍ら、料理の火の番人もこなし、「風呂に入る暇はなかった」と炭でまっ黒になって帰ってきました。毎年アルプスでは、親の想像を超えた力を発揮しているようでしたが、帰ってくるとしばらく放心状態で、現実に戻る頃にはすっかりいつもの息子になっているのですが、今年は迎えた瞬間からいつもと何か違う物を感じました。帰宅して2週間、本当に些細なことですがそれを感じる場面があります。出かける前に空模様を心配していたら、ささっと物干しを軒下に移動してくれたり、妹と口論になった時(話題は山ろく荘のトイレの場所について……)、自分の主張をしつつ最後まで妹の主張も聞いて解決(片方はしぶき荘の話をしていた事が判明)して笑っていたり……。傍若無人という言葉がぴったりだった息子が『そこに誰かがいる。その人にも気持ちや言いたいことがある』という事に遂に気付いてくれたのでしょうか。そう言えば、B組で作った憲法に『せっしゃたちは人に聞いてもらう権利がある』という文がありました……。リーダーになるためには希望の高校に合格する事、それから「ギターじゃなくてウクレレでもいいかなあ?」と言いながら熱心にウクレレの練習をしています[茨城県つくば市Mさん]

●帰宅した日、2歳の弟と私と3人でお風呂に入っていたときのこと。お風呂に入りたがらない2歳児を、私は気を紛らわせながら洗ってしまっていたのですが、その様子を見て娘が「そうやってウソをついて、ごまかすのはよくないよ」「じゃあ、どうしたらいいの?」「お風呂入りたくないんだね、出たいんだねって言ってあげるんだよ」と言われました。その後、話を聞いていると、アルプスには私のような(はずかしながら)大人はいなかったようで、とてもていねいに接してくれているんだと感心しましたし、反省しました。[東京都江戸川区Uさん]

●今年初参加しました。学校で新聞を書く宿題が度々でますが、今まではやる気がでず苦闘してきました。が夏休みの宿題で「ハチ追い」をテーマに書き出したら凄い集中力で調べ、文章イラスト共に満足げに仕上げていました。心底楽しんで来たんだな、実体験はすごいなとうれしく思いました。[東京都世田谷区Hさん]

●食わず嫌いだったものを克服して帰宅しました。バナナ食べられたんだよと嬉しそうに報告してくれました。どうして食べてみようと思ったの?と聞いたところ、いっぱい遊ぶのにお腹がすくからと答えていました。[東京都町田市Uさん]

●日常生活の中で(友人関係や学校生活などで)息詰まり感におそわれた時など、ゆっくりアルプス子ども会での思い出や友人を思うと解放されるようです。事実、東京以外の友達も増え、手紙のやりとりをよくしていてそれは楽しそうです。世界が広がっていると感じます。[東京都八王子市Tさん]

●昨年より長い日程に、本人は少し不安そうでしたが、「去年より○○」という感想がたくさん出てきました。本人なりに頑張れた自信がついたようです。料理を手伝わないで遊んでいるお子さんがいて、自分が火を付け、火守りをした話をしてくれたので、「えらかったね~」とほめた所、「当たり前だよ~オレ、得意だもん。そういう人にならなきゃいけないんだよ!!」と返事がありました。マイペースな彼ですが、「自分の役割」「仲間で事を成す」の大変さと大切さを感じてくれたようです。[神奈川県横浜市Sさん]

●今回、川遊びの時に、くつを流された子のくつをひろってあげて感謝された事が彼の中でとてもうれしかったようです。自分のためでなく誰かのために行動をおこす事はあまりなかったので、とても良い経験だったと思います。とても楽しかったようで普段自分から話す事が少ないのに、帰りの道中でずっと話をしてくれました。回を重ねて成長を見たいなと思いました。[静岡県浜松市Fさん]

●昨年初めて参加して、その数ヶ月後。ケンカばかりしてしまう友達とどうしたらうまくやっていけるのかなぁ……と言い出しました。本当はみんなと仲良くしたいのに、自分が気にすることを言ってきたりちゃかされたりすると、腹が立って言い合いになったりけり合いのケンカになったりすると。それまでは、ただ家で怒ったままだったり、無口になったりで終わっていたのに自分から何とかしたいと言い、どうしたらいいか一緒に考えることができました。息子の成長を感じた瞬間でした。アルプス子ども会では知らない者どうしでも力を合わせて生活し遊び、みんなで色々と話し合うという体験が、子ども自身で友達との関係を改善する策を考えるという行動につながったのではないかと思いました。[愛知県みよし市Tさん]

●一昨年、小1の時に初めてせせらぎ村に参加した時は毎晩さみしくなって泣き、「もう行きたくない」と言っていました。今年参加を決めた後、当日まで本人の中で「大丈夫かな」「でも少し楽しみ」と気持ちがゆれていたようです。帰ってくると、「今回は2回しか泣かなかった」「でも家が1番いい」と話していました。夜、泣きながら「家の方がいい、いいに決まってるけど、認めたくないけど、心の奥底で楽しかったって思っている自分がいる」と。2年で大きくなったなあとしみじみ思いました。[愛知県名古屋市Iさん]

●アルプス6年目の夏はラフティングをはじめ今まで経験できないこと満載の15日間だったようです。名札づくりで名札で使った塗料で手を真っ赤に着色してみたり、顔や体に応援の言葉を書き込んで選挙の応援をやったり、食事のときに使ってあまった「バター」を食べたり……(家でやると怒られるでしょ、と嬉しそうでした)、荷造りは一緒にやったのに、タオルとハンカチはみつからなかったからと言って、15日間汗や手はTシャツでふいて過ごしたようです。ある時荷物の中で存在に気付いたけど、まあいいやで過ごしたようです。家では絶対ハンカチは持ち歩く息子、彼の中で「アルプスの過ごし方」はいろんな臨機応変があるようなので、驚きつつも安心もしました。[三重県四日市市Oさん]

●田舎での1クラスでの学校生活から少しでも広い世界を見てほしくて、インターネットで見かけたアルプス子ども会に感銘を受けて参加を決めました。〈中略〉本人曰く、「とにかく遊ぶことに忙しい!」らしく、「歯を磨いたのは1回だけ、着替えも3日替えなかった」ということでした。よほど疲れたのか、4日目で熱を出して保健室で寝かせてもらったようでしたが、最終日には元気に帰って来られてよかったです。親としては「ここがこんなに変わったのよ!!」と記入したい所ですが、帰って来ても家での様子はマンガを読んでゴロンとしているので、今の所変化を感じられませんが、この夏休みの経験が2学期から、そして中学校生活によい影響となることを祈っています。[石川県小松市Mさん]

●夏休みのやまびこ参加は今年が初めてです。「どうだった?」と聞くと「とにかく話し合いがハンパなかった」とうれしそうに教えてくれました。掲示板に落書きがあり、それをめぐって話しあったことも教えてくれました。参加する仲間一人ひとりの声に耳を傾け、それぞれが思うことやアイデアを出し合えることみんなで協力して作りあげる喜びを感じられることが今、いかに大切かと思います。話し合いが楽しいと感じているように変わってきたと思います。あとふだんはゲームやTVに夢中になることが多いですが、そういうものなしですごく楽しくてあっという間の15日間やったと言ってました。人と関わる楽しさをいっぱい知ってくれたと思います。「リーダーになりたい」と初めて言っていました。嬉しい変化です。[奈良県磯城郡Mさん]

●アルプスの考え方に共感し、毎年のように参加させています。どちらかというと妹の方が楽しかったーと帰ってくるため、上の子は私たちが行ってほしいと思っていることを感じて、なんとなく参加しているという感じがあります。もっと楽しんでほしいな、と思う気持ちがなくはないのですが、それでも、アルプスは○○……という話も時々出てくるので、彼なりに色々な経験をしているんだなあと思います。今回はどろんこだらけの洗濯物。雨だったし、それは全然いいのです。それを洗っている私を見て、「たくさん遊んで楽しかったから泥だらけなんやでー」と言いながら一緒に洗いだしました。私にとって泥だらけの洗濯物も嬉しく感じました。[兵庫県加古川市Sさん]

 

□第39回夏(2011年)

●今年の5月に「ADHD」という発達障害だと診断されてからは、その病名に振り回される日々だった様に思います。毎日息子に学校の先生から怒られた事、友人との様子を聞き一喜一憂しておりました。事細かに知りたく、しつこく息子に聞いておりました。キャンプに参加し帰宅すると溢れる様に楽しかった出来事、たくさんのニックネーム、知った事が息子の口から飛び出して参りました。今までは息子の話したい事を聞いていたのではなかったと思い知らされました。帰路の車中で「来年の参加について」聞いてみると「行かない」の返事。理由をたずねると「だって遠いからお母さん大変でしょ?」と。そして川遊びの最中に指を怪我してしまい痛かったのだが「みんなに心配かけるから我慢していたけど、どうしても痛くなって話したら『早く言え』と言われたんだ」とうれしそうに話してくれました。息子の優しい気持ちにも気付かされ、今まで悪い所ばかりに目を向け良い所をさがしてあげようともしなかった自分の愚かさに情けなくなった次第です。[栃木県芳賀郡Kさん]

●新しい環境もどんな緊張場面も、なんとかなってきた“度胸”がとりえの頼もしい娘。初参加でもなんの不安も見せず、笑顔で出発していきました。長男の時とはまるで違うわ……と戸惑うのは親ばかり。予想通り笑顔で帰って来た娘の予想外の一言。「お母さんに会いたくなって、夜、泣いた」体も大きく、姐御肌の娘は、年齢よりも上に見られがちで、なるほど年上の子の方が多くいたはずのグループでも“お姉さん的存在”だったとリーダーからの言葉。“ほめられたい!”“しっかりしなければ!”といい子を目指すこともすてきだけれど、背伸びをしたり、周りの期待に応えようとがんばり過ぎたりはして欲しくない。時には弱音を吐いて、上手に人を頼って生きていくって大事なことなのかも知れません。「ホームシック」という娘の経験から、母は、思いがけないお土産を受け取った気がします。[茨城県水戸市Yさん]

●今回初めておこづかいをもたせたのですが、帰ってくるなり「お母さん、はいお土産。われてなくてよかった」といってマグカップをくれました。「お母さんお茶飲むの好きだからね」他に主人と私のはし。「自分のは?」ときくと、「ほしいのがあったけど、お金足りなくなっちゃった。でも別にいいよ」ひとりっ子でまず「自分」の生活ですが、ちゃんと成長しているのですね。メッセージカードにも他のお子さんを気遣う場面が書いてありました。[東京都港区Oさん]

●帰ってきて「もうキャンプはイヤ。ずっとママといっしょにいる!」と断言し、どうしたものか、と思いましたが、その後保育園のお友だちとのBBQでははりきって牛乳パックとホイル、バナナを持参したり、キャンプの風景をTVなどで見ると、「これ、やったことある」と鼻をふくらませて、少し得意顔をしています。初めてのいろんなこと、びっくりもあり、大変だったと思いますが、何かいい思い出として残ってくれたように思います。[東京都大田区Fさん]

●初参加でした。この会のことを知ったころ、ちょうど子どもが友人関係で悩んでいたり、野球部のキャプテンがつらいと言っていました。学校以外の場所で、いろいろな人とふれ合う中で、元気になれたらと思い参加を決めましたが、本当に行かせて大丈夫かと不安でした。でも、帰ってきた時、いつもならおやつにまっ先に手を出すのに、「いや、先にどうぞ」と私と妹に気をつかったり、今まで歌をうたうのはてれくさそうでしたが、大きな声で覚えてきた歌をうたったり、ずい分明るくなったと思います。本人も「アルプス子ども会に行ったら、気持ちが楽になった」と言っています。子どもが子どもらしく遊び、また自分を認めてもらう中で、充実した時間をすごせたのだと思います。[東京都板橋区Oさん]

●学校で友だちに受け入れてもらうことができず、自己肯定観が低くなっていて、問題行動もおこしがちでした。参加した班の子どもたちやリーダーは本当に良くしてくれたようで、「ぼくはバカだから……」とよく言っていたセリフが、「ぼくバカじゃない」に変わりました。また自信をなくすこともあると思いますが、この5日間のことを思い出してほしいと思います。[東京都町田市Fさん]

●親から離れて知らない人と生活する経験は初めてだったので、とても心配でした。三日目になるとホームシックにかかったらしく、ずっと泣いていたそうです。本人も、初めての感情でショックだったようで、「こんなに淋しい思いはもうしたくない!」と言っていました。「子ども会に参加して一番楽しみだったことはね……家に帰ること!」と聞いた時はガッカリしました。これ程重症だったとは……。友だちを一人も作る事ができず、何のために参加させたのだろう?と正直思いました。「ママがいなかったから、何をやっても心から楽しいと思えなかった!」という言葉に、私がこの子をこのように育ててしまったんだ……と、ハッ!とさせられました。それに気づけただけでも良かったかな……と思ったりしていました。でも、しばらく経つと、「最近、アルプス子ども会の夢をよく見る」と子供が言うようになりました。やはり、本人の心の中にも強く何かが残っていると感じました。そして、学校が始まり、運動会の練習が始まって、おどろいた事に、「応援団に自分から入ったよ!」と言うのです。今までからは考えられない事だったので、「え~!なんで応援団に入ろうと思ったの?」と聞くと、「自分に出来ると思ったから!ん~でも良くわかんない」と言っていました。そして、「ダンスの発表会に一番最初に踊るのを決めようとしたら、誰も手を上げなかったから、私がやるって言っちゃった」と!最近入ったばかりで、一番踊れないはずなのに……。今までからは、考えられない事でした。[静岡県富士宮市Sさん]

●帰宅後、とても自己主張するようになったと思います。以前は比較的、親の言う事にしたがうとても育てやすい子でした。キャンプ参加後は何かにつけて自分の意見を言うので、毎日親子でケンカになってます(笑)。キャンプを通して成長した息子を、親は忍耐強く受けていかねばと思う今日この頃です。[愛知県豊川市Oさん]

●「キャンプに行って、何か変わった?」と質問したら、「うん。いろんなところに友達がいることが分かった」とうれしそうに答えました。それを知ることができたなら、もう100点です。[愛知県豊田市Tさん]

●夏休みのなかだるみが気になり始めた頃だったので、キャンプから戻ってから、再び意欲が増したように感じました。一人っ子で、個人主義的なところが少し気になっていますが、キャンプから戻って、「一緒に○○しよう!」とか、家族のものを「誘う」場面が見られ、成長を感じました。歌をうたって、おどりを披露してくれました。『楽しかった』の言葉がいちばんのおみやげでした。[福井県福井市Kさん]

●帰宅後の友達との関わりで、「そしたら、ぼくは上からするね!」と言って作業を手伝う姿が見られました。今まで同じことをやりたがったりということはありましたが、今回“分担”しようとする姿から、子ども会の皆と色々協力する中で、新たな他者との関わり方を身につけてきたことを実感しました。[大阪府高槻市Tさん]

●今年で3年目になります。1回目の参加の時より、少しずつおしゃべりが少なくなってきたように思います。父親の方はそれをとても残念がっていますが、母親としては息子の成長の現れかなと感じています。帰ってくる度、親は何か期待してしまいがちです(笑)ので、父親は息子の話が聞きたくてたまらない様です。息子の方が大人になって帰ってきた様に思えます。[大阪府寝屋川市Iさん]

●ちょっとしたことでクヨクヨしてしまっていたことがあったのですが、自信をつけて帰ってきました。その後はイキイキとしています。何事にも。6月に「人間じゃなくてアリに生まれて来たかった。つらいもん。」と言っていたのですが、「あんな、やっぱり人間がええわ。アルプス行けるもんなぁ。」と言っています。[大阪府東大阪市Mさん]

●「字を書く」ことが大変苦手で避けている本人ですが、キャンプで出会ったお友達に、もう3回も手紙を書きました。続いてくれるといいなと思います。[福岡県宗像市Iさん]

●はじめて参加して、帰ってきた息子が「もう来年は行きたくない!」と言い、嫌だったこと、大変だったことを帰路の電車で話していた時は、何てかわいそうなことをさせてしまったのか……と少し後悔しましたが、その嫌だった話が終わると、今度はだんだん楽しかった話や覚えたたくさんの歌があふれてきました。はじめて親から4泊も離れて知らないお友だちと過ごし、不安だった思いや帰ってきて母親に会った安心感で、まず困っていた時の話が出てきたのだと思います。歌集は彼の宝物になったようですし、「また行きたい!」と言ってくれるようになって良かったです。[沖縄県八重山郡Mさん]

 

□第38回夏(2010年)

●キャンプで作ったアルミホイルに入れ、牛乳パックを燃やして作るホットドッグ。それが強烈においしかったらしく、我が家でもさっそく帰宅した次の日再現してました。我が子に全てをやらせてみたところ、段取り、要領の良さにおどろきました。そして、できあがったホットドッグを食べてみたところ「超!おいし~!」これまたおどろきました。今まで何でも手を出してしまっていましたが、子どもはいつまでも子どもでないのですね。反省しました。これからは「やる、やりたい」と言ってきたことはやらせてみようと思います。[福島県いわき市Mさん]

●嫌いだったナスやニンニクをカレー作りで自分で扱ったそうで、あんなに毛嫌いしていたのに、“ナスも美味しかったよ”“ニンニクも擂るとカレーに入れてgoodだよ”など、小さな苦手を皆と一緒なら“おいしい”“大丈夫”に彼なりにかえてこれたかなという所です。[千葉県流山市Kさん]

●誰一人として知った顔のない、完全に一人での参加でした。解散場所で4日ぶりに顔を合わせたとき、少し親を拒否するというか、親の手助けや質問をうっとおしがるように見え、親離れを経験したのかな……と思いました(日常生活に戻ったらすぐにそれも消えましたが)。帰宅後、メッセージカードと写真を見て大号泣。彼女の心の中に、親が全く関与していない思い出の場所ができたようです。[千葉県松戸市Fさん]

●キャンプのいろいろな思い出話をしてくれたとき、「○○がすごかった!」「○○のおかげ」「○○がみんなを励ましてくれて……」という息子の言葉に、とても嬉しく思いました。仲間を認める心。ありがとうと思う気持ち。とっても楽しい充実した日々の中に、自然とわいた気持ちなのでしょうが、息子がこんなふうに友達について話すのを、初めて聞きました。まさに、私が一番大切にしてほしい“力”だと思います。日々、親に叱られる毎日。息子に自信を持ってほしいと思いながら、小言は増える一方です(涙)。キャンプの中で、「王さんを(自分が)やっつけたんだよ!」「自分が○○って(意見)をだしたんだ」と、仲間に認められる経験が、息子の大きな自信につながってくれるだろう、と信じています。[埼玉県ふじみ野市Hさん]

●特に変わった様子はないが、帰宅した日、プリンをスプーンを使わず、吸い込む様に食べていたので注意したところ、「たまにはいいじゃないの、エコだし~~~」とニコやかに答え、自分の考えを明るく主張していたので、場が和む、という様なことがありました。今までなかったような対応だったので、親も子も力が抜けました。アルプスでの人間関係のおかげかなあと思いました。[埼玉県三郷市Yさん]

●すぐに弱音を吐き、大変そうなこと、できそうもないことには初めから挑戦しないタイプだったので、今回「えらんであそぼう」で登山を選んだのは、親としてもびっくりでした。初めての登山は「疲れたけど、頂上でみた景色は最高だった」ようです。班のお友達とはみんな仲良くすごせたみたいで、帰ってからいろいろな話をしてくれました。中に目の不自由な子がいて、「手をつないであげたり、段差を教えてあげた」と。どこまで力になれたかはわかりませんが、一緒の時間を過ごし、話をしたりすることは、息子にとってすごく意味があったと思います。帰ってきて数週間、あいかわらずの生活に戻ってきていますが、こういう体験をくり返すことで、少しずつ成長していってくれたらうれしいです。自分の思いや考えを表現することが苦手な息子ですが、来年は初やまびこ村に行く気満々です![東京都江戸川区Yさん]

●「昨年の方が楽しかった。来年はもうイヤや……」と言うわりにはしゃべること、しゃべること……。話を聞いたところ、釣りはもう十分なので、とにかく班で遊びたい、班の活動がしたい、とのことでした。解散するなり「絵はがき買ってきたから、同じ班の友達に書く。年賀状も絶対書く!!」と意気込んでいる姿はビックリしました。何時間も話し続ける姿からすると、「来年はもうイヤや……」ってほんとに思っているのか疑問です。自分で書いたコメントに「友達ができた」というのは、親としてはとても嬉しいです。[東京都世田谷区Iさん]
●初キャンプ参加です。生きもの苦手、できれば汚れずに室内で遊びたいタイプの息子を、「男」にするつもりで半ば強引に申し込みました。当日出発前、朝早く1人で起きてこっそりとすすり泣いていた息子。心配でたまりませんでした。でも、また絶対行きたい!!と帰り道から話し、『情熱のなみだ』(息子の一番お気に入り)を口ずさんでは、楽しかった話を自らしてくれる姿に、本当に行かせて良かったと実感しました。余裕がなく、殆ど着替えず(いや全くです)帰って来たハプニングも親子でいい思い出です。楽しかったのが一番!!これからの変化にワクワクします!![東京都文京区Gさん]

●全体的にだらしなく、学校生活でもいまいちの子供です。しかし、リーダーや班長になりたくて毎回立候補するのですが、もちろん落選。しかし、子ども会では班長になれ、みんなをひっぱっていく楽しさを感じ、数少ない成功体験が出来ます。班長とは命令して人を支配するのではないとやっと4回目の今回わかってきたようです。[東京都八王子市Mさん]

●アルプスに参加して帰ってきたあと、いつも「こんなことがすごいって言われた」とか、「オレがこうしたら、うまくいって、みんなも助かったんだよ」というような話をしてくれます。そしてそういう体験が本人の自信になっているようです。きっと息子の一つ一つの行動は小さなことなのだと思いますが、それを「みんなの役に立っているんだよ」というふうにとらえてくれ、本人がメンバーの一員として存在意義を感じられるような関わりをして下さっていることに、とても感謝しています。[神奈川県小田原市Uさん]

●全て自分たちで食事を作ると聞いて、一体何を食べる事になるのか、と思っていましたが(家ではほとんど作った経験がありませんでしたので)、帰ってきて話を聞くと、スパゲッティを作ったり、ピザやロールケーキを作ったり、それも料理男子などと呼ばれ、中心になって作っていたようで驚きました。[長野県北安曇郡Iさん]

●とても遠慮がちで、自分から進んで人と関わることがなく、我慢する子です。子ども会の初日は寂しくなり泣いてしまったようです。そんな時も、いつも一人でこっそり泣いていたのですが、今回は気づいてくれた方がいたようで、うれしそうに話してくれました。そして、他の子でも泣いている子がいたので、なぐさめてあげたそうです。助けたり、助けられたり、それでいいんだということを感じてくれたと思います。何よりも、閉会式の時、とても生き生きと、楽しそうに歌を歌い手をたたいていた姿を見て心地よく過ごせる場所だったのだと感じ、ほっとしました。[静岡県静岡市Oさん]

●昨年はアルプス子ども会に参加できなかったので、今年の夏の子ども会は、ずっと前からとても楽しみにしていました。ところが、出発の朝に初潮が来てしまい、本人も少しブルーな気持ちになってしまいました。私(母)も、「よりによって今日来るなんて!!」と思いながら慌てて必要な物を荷物に追加しましたが、「お風呂は?寝る時は?川遊びは?」と娘が何も出来ないのではないかと、心配で仕方ありませんでした。集合場所に着いても、あれこれうるさく言う私に「何とかするから大丈夫」と言う娘。家では何もしないのに、親がいないとちゃんと出来るものなのですね。私は9日間ずっと心配していましたが、帰ってきた時も「大丈夫だったよ。リーダーのお姉さんたちに教えてもらったから」と元気な様子に安心しました。自分でよく考え、判断し、行動できるようになってほしいという思いから、アルプス子ども会に参加させていますが、今回は、困ったときに素直に助けを求めるという大切な事も学んで帰ってきたようで、大変嬉しく思っております。[愛知県豊田市Rさん]

●2回目で初やまびこ村。帰ってきたときは、楽しかった!と楽しいことばかりを話していましたが、徐々に、めそめそ泣いてしまったと、けんかしたこと、肝だめしでみんなに迷惑かけたことなども話してくれました。「今から思うと、大声出したらよかったかな?」とか、「……こう言ってしまったけど、それは、ママよかったと思う?」なども振り返っていたり、何かききたいことなどがあると、今までは頭ごなしに「それは、こやろ?」と言っていたのが、「ひとつ質問があるんだけれど、いい?」と一呼吸おけるようになったことは変化です。やまびこ村での話し合いで自分で身につけたんでしょうね。小学4年、学校では少しいじめにあったりして、「出る杭は打たれる」世の中を体感しており、本人なりに悩んでいる時期。アルプスで何かを感じ、これからの人間関係の糧にしていってほしいと思います。F組のすべての仲間のあだ名を覚え、その人その人の性格や特徴を説明し、また来年だれかに会えるかもしれないと楽しみに写真をみてる姿をみて、アルプスはきっと自分が出せる場所なんだとうなと(普段はめそめそなんて人前ではしない子なので)思います。[滋賀県大津市Nさん]

●2度目の子ども会、前回より長い日程ということもあり、出発前は少し神経質になっていましたが、とても楽しんで来たらしく、たくさんの報告をしてくれました。荷づくりを自分でやったものの、会の途中まで見つからない物があり、困った時に自分なりの解決をしたと聞き、嬉しかったです。“モノ”が足りなくても何とかなる、最小限の持ち物で暮らせると自覚したのでしょうか(そこは不明ですが)、家に着いて“この家、もの多いね……”と言われてしまいました。“何かに気づく”という貴重な体験をしたようです。[在アメリカSさん]