野外活動で何より優先すべき、子どもたちの安全と健康を守る体制や私どもの考えについてのページです。
研修と訓練
緊急の際の対応方法や子どもの安全・健康管理等につきましては、リーダーの各種研修会で最重要項目として学習を重ね、避難誘導や消火活動、心肺蘇生法などの実地訓練を毎年行っています。当日も、危険予知やヒヤリハット事例、けがの情報を共有し、事故防止に努めています。
また、子どもたち自身に安全と健康への高い意識を持ってもらうために、行事によっては全員で危険予知を行う、環境整備に協力を仰ぐなどしています。各組の開会式では全員が健康に過ごすために「食べる・寝る・排便する」重要性を伝えています。
なお、期間中は基本的に6時起床、昼寝をとり、20~21時には就寝して、遊びを支えます。とくに暑い盛りにとる昼寝は、大人でもぐっすり寝てしまうほどで、子どもたちの健康を保つためには、欠かせないものです。
救護と救急体制
開催期間中はしぶき荘と山ろく荘それぞれに保健室と救護専任リーダーを置き、大事の無いように細心の注意を払っています。万一の時のために、しぶき荘にはAEDを配置済です。
両宿舎から車で3分の場所に東伊那すこやかクリニック、同10分の市内にはドクターヘリ受け入れ施設や救命救急センターを備えた昭和伊南総合病院、さらに同20分の隣接市には地域救急医療センターを擁す県南最大規模の伊那中央病院があり、救急の際の処置に対して手はずを整えています。また、必要に応じて当会リーダーOB・OGの医師や看護師、保育士らの指導・助言を受けて判断しています。
なお、参加者がけがをした際の傷害保険に加えて賠償責任保険に加入しており、参加した子どもの過失により不慮の事故が起きた場合にも適用されるように備えています。
発熱時の対応
発熱時は、水分や栄養を十分に補給し、額や腋の下などを冷却して注意深く様子を見ます。12時間以上解熱しない場合には、保護者に連絡し、受診や解熱剤使用、迎えなどの指示をいただきます。また12時間未満でも、同症状の参加者が多く出ている、高熱が続く、他の症状が強く出ており休養や栄養をとるのに困難が生じるなどの場合は、早めにご相談のうえ、受診や解熱剤の検討をします。なお、市販のものでも、薬を医師や保護者の指示なく与えることはしません。
会場から車で3分の東伊那すこやかクリニック
昭和伊南総合病院には救命救急センター
高度医療体制の整った伊那中央病院
食品衛生管理とアレルギー対応
食品や調理器具等の衛生管理面では、殺菌消毒、手洗い励行の指導、施策をしており、特に冬から春にかけては感染症対策の徹底と研修の充実を図っています。食材や献立の内容につきましても、毎回検討を加えています。食物アレルギーへの対応では、東京都調布市の小学校で起きた給食誤食死亡事故を重く受け止め、食事の引き渡し方を工夫したり当該家庭に専用の調査票提出をお願いしたりといった変更を行いました。
防災
東日本大震災を機に避難方法を見直し、備蓄食糧を増やして、従来豊富な井戸水や薪燃料と合わせ五日間以上は自給できるようにしています。山ろく荘は、土砂災害警戒区域(一部特別警戒区域)に位置しています。大雨など災害が心配される場合には、雨量などを注視し、市の避難指示に従って2km離れた指定避難場所の東伊那小学校か、しぶき荘へ避難します。今後も非常時に対しての行動手順や準備しておくべき物資を随時再検討して、危機に強い体制づくりを進めます。
川遊びの安全確保
最も危険度の高い行事として、細心の注意を払って運営しています。地元太田切川の中でも、長年使用しているいくつかの場所を下記を基準として直接視認し、水量や天候に応じて使い分けています。
□全体の見通しがよい
□リーダーが入って立っていられる程度の流れの強さ
□原則、低学年でも腰くらいまでの深さ(一部、流れがない場所では潜れるくらい)
□行動範囲下限のところで流れが緩やかで、ごく浅くなっている
子どもたちにも、川遊びの危険を認識し、安全を守る主体性を持ってもらうために、水辺の危険性と以下の約束を伝えます。①(ロープで示した)範囲を守って遊ぶ ②濡らしてもいい靴は脱がない ③笛が鳴ったらすぐに動きを止める。範囲の上限と下限、サイドには、ビブスを着たリーダーを配置し、手を振るなどして、子どもたちに示します。笛は実際に音を鳴らし、救命浮輪を配置する場所を確認し、何かあったらすぐに助けを求めるように周知します。
救命胴衣(ライフジャケット)については、参加者全員の身体にフィットしたものを用意するのが難しく、また、着用した状態で泳ぐことは困難であり、遊ぶのに適さないといった理由から、一斉に使用することはしません。前項の対策を徹底することで、安心して楽しめる川遊びを行います。