新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対応 22年7月版
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 新型コロナウイルス感染症の市中蔓延から、当初1年半の間は各季節の宿泊行事で感染を見ることはありませんでした。しかし、昨夏K1組で初の集団感染を起こした後、従前型と異なり小児や若年層に広がりやすいオミクロン株の発現により、’22冬・春の子ども会では組を越えた感染が生じました。流行の第6波は全国的に徐々に収まりながらも感染者を多数出しており、さらに大きな第7波とも言われる段階に入りました。もはや「夏の子ども会」では、感染を完全に防ぐことが極めて困難なのではないかとも考えられます。
 それでも、陽性者の圧倒的多数が軽症または不顕性であり、子どもたちが遊んだり仲間をつくったりする権利を保障すべく、ウィズコロナ社会に即した活動の続行が妥当だと判断しています。懸念は少なからずあることでしょうが、これまでの反省をふまえて今回は下記の通り対応します。
 
■開催への考え方や見通し
 ご承知の通り、人の生活は全てリスクと利益の比較の中で営まれています。ワクチンを大勢に打てば障害や死亡といった事故がわずかでも必ず生じることがわかっていながら、それをはるかに超える利点があるからこそ、被害救済制度を整えたうえで公的予防接種が行われています。
 野外活動でも、常に無事故をめざしていますが、危険を全く回避することはできません。転んですりむいたり、虫に咬まれたり、刃物で指を切ったり、熱い鍋に触れて火傷をしたり、慣れない環境からか体調を崩したり……。それでも、それらのリスクを大きく上回る利益がもたらされ、活動の価値が認められてきました。
 感染症を恐れるあまり子どもたちについ我慢を強い続けてしまい、本来得られていた体験や力をこの間にどれほど奪い、心身をひどく蝕み続けているかという問題の深刻化を、私たちは看過してはならないと考えています
 私たちはもちろん万全を尽くしますが、もし感染したとしても「参加して良かった」と、全ての子どもたちに思ってもらえるように、プログラムの充実や子ども本位の運営をめざす努力を惜しみません。
 
■三密、特に気密を避け、科学的に正しく怖がる
 感染症に限らず、会では過剰に怯えず、決して軽視もしない科学的な見方を堅持します
 COVID-19対策専門家会議は当初から、換気の悪い密閉空間 多人数の密集 近距離会話等の密接 の三条件が重なった時に集団感染が起きやすいと警鐘を鳴らしてきました。変異型では条件が重ならずとも感染が起きた報告はありますが、上記は会の性格・目的上、期間中に避けては通れない場面があります。そこで、換気を十二分に行うことを最重要対策として徹底し、についても合理的に可能な範囲で減らすことを心がけます。
 当日の行動については、子どもたちの協力が欠かせませんが、こうした時こそ彼らを大いに当てにして、その力を活かす好機と捉えています。例えば、小学1年生でも気づいた子は大きい子に助言できる、まさに会がめざす「仲間の力」が発揮される時です。なお、注意喚起や感染防止運動等を前面に出し過ぎず、あくまでも楽しい雰囲気の中で遊ぶことを重視し、子どもたちをむやみに神経質にさせないように留意します。
 
■おもな具体策
 
●施設・設備面 外部施設利用の際はできるだけ下記に準じた施策
□室内の十二分な換気と空気撹拌(対角での常時窓開け、換気扇・扇風機の大量使用)
□各室ドアを開放固定し、換気扇スイッチを[入]に固定
□施設を広く利用(食堂や浴室の時差利用を徹底する、班活動は広い所で行う、外遊びを増やす)
□各洗面所等に石鹸・手拭き紙、出入口に消毒用アルコールを配備
□手洗い・咳エチケット等啓発ポスターの掲示
□体調不良者が出た際に備えた第二保健室の設置
 
●生活面
□特に屋内での不織布マスク着用、手洗い・咳エチケット等、感染防止基本動作への注意喚起と励行
□リーダー・スタッフを含む朝夕晩の入念な健康観察・検温と即時全体動向把握の徹底(外気温や発汗に左右されない部位で測定し、微熱兆候がある場合は腋下や舌下で再検温する)
□屋内では常時首振りで扇風機を用いるため、特に朝晩は冷え過ぎないように配慮
□食事準備時の静粛・不織布マスク着用の確実な履行、取り分けに携わる人の固定化ほか、配膳への工夫
□食事の際に隣席および対向席との間隔を確保
□食べている間は「黙もぐタイム」として黙食を徹底し、食べ終えた人は不織布マスクをして喋らずに待つか退室してもらう
□入浴の際は脱衣してから最後にマスクを取り、「黙浴」後に顔を拭いたらすぐにマスクを着け、それから着衣するように指導
 
●行事面その他
□参加各家庭に同居者全員の体調を整えたうえでの参加、あるいは不調時の参加取り止めを予め強く要請
□集散時の送迎人数抑制の要請および集合・解散式の簡略化と、往復バス車中での十二分な換気
□レクリエーション選択の工夫(なるべく密着しない種目等、無言ゲームの採用ほか)
□人数の多い「せせらぎ村」では、屋内レクリエーションを行う際に組を二分割して実施
□前に立って話す際はマーキングで必ず最前列の人と1.5m以上の間隔を確保し、不織布マスクを着用
□プログラムを時間の余裕が持てるように変更、十分な睡眠と休養を積極的に確保、不調時の早めの安静や微熱を軽視しないことなどにより、子ども・リーダーの疲れ過ぎを防止
□リーダー・スタッフ向け「感染症防止対策対応ガイドライン」の更なる改訂と理解・履行の徹底
 
■特例措置や運営面の施策
1)開催する「せせらぎ村」各組の定員を減らし、例年より全体規模を縮小して開催します。
2)参加各家庭に電子メールアドレスの登録と、参加者専用ページの閲覧をお願いします。
3)出発7日前以降に、参加者本人や同居しているどなたかが体調を崩した場合は、参加を固くお断りします。その場合は今後1年間の季節の「子ども会」へ振替参加できるように規定を変更しています。
4)組を越えた感染防止のため、9日間未満の組からの連続参加を不可とします(一度帰宅後に別組への参加は可)。
5)期間中の微熱等不調者に対しては医療用抗原検査キットを用いて簡易検査を行います。
6)もしも感染者が出た際は、保護者・参加者と相談のうえ、状況に応じたできる限りの措置を講じます。発症したお子さんについては、お迎えをお願いしたり当会施設において療養を続けたりする場合があります。
7)会期中に感染が発生した場合は、参加者専用ページにて速やかに状況を公開し、情報を更新します。
 
以上は’22年7月15日現在の情報を元に策定したもので、今後の社会状況によって変更することがあります。[更新履歴]